

南直哉尊師について
恐山の禅僧、南直哉尊師は大学時代の同窓生である。正確に言えば夫の同級生である。私とは専攻が違ったため授業で顔を合わせることはなかったが、私が教室の前で夫が出てくるのを待っていた時、南さんと時々顔を合わせることがあった。とてもやせていて一際背の高い人だった。...
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私の好きだった絵本
昔私が持っていた絵本のうち何冊かは子どもが読むものとは思われないほどのリアルで美麗な絵柄だった。 特に覚えているのは「リア王」や「人魚姫」だ。 「リア王」を子供向きの絵本にしたことからして驚きだ。鎧を着た軍勢たち。荒野をさまようリア王。まごころを捧げたコーディリアの悲劇的...
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オッペルかオツベルか
NHKの教養番組を見ていて、あれっと思ったことがある。中学1年の時の国語の教科書に「オッペルと象」という題名で載っていた作品が、番組では「オツベルと象」という題名で紹介されていたのだ。「オッペル」がいつ「オツベル」に正されたのか。50年近く全く気づかなかった。違和感がはなは...
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子どもの言葉
子どもは本当に可愛い声で可愛いことを言ってくれる。いろいろな言い間違い、奇想天外な言い回しに、ふと虚を突かれはっとすることもある。 私はそんな言葉に出会う度、こっそり書きとめ、後で読み返しては感心したり微笑んだりしてきた。凝り固まった大人の常識を一瞬にしてリセットしてくれる...
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パートの仕事でこんなことがあった
40代半ばの頃、家から歩いて30秒ぐらいのところにクリーニング施設ができたので、パートの仕事をしに行っていた時があった。大型入浴施設で使用したタオルやサウナスーツを洗濯してたたむ仕事。週に3日、午後4時間ほど行っていた。午前の部5人、午後の部5人の態勢だった。皆、近所の主婦...
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原色
すべての人に好かれるという事は絶対に不可能であって、どんなに高潔な人でも何人かの人には煙たがられているだろう。人付き合いが少なく温厚だと自負している私ですら、なんとなく避けられているのでないかと気になったことも何度かあった。...
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夫と歩く
大学の同級生である夫とは、授業の合間や休日には、あちこち随分遊び歩いたものである。遊ぶと言っても、都内の公園や名所を目指してただひたすら歩き続けるという体力任せのサバイバル散歩。おかげで東京には随分詳しくなった。 多摩湖付近の観光地に行くだけのつもりが、あまりにつまらなかっ...
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晩秋の雑木林
よく晴れた晩秋、落ち葉を蹴散らしながら歩くのが好きだった。鳥の声しかしない明るい林の中。子どもの頃、日曜日ごとに父と散策した近所の雑木林をしばしば思い出す。 父はいつもポケットに二つ蜜柑を入れていた。鳥もちを木に仕掛けることもあった。奇妙な形をしたきのこや、蛇の抜け殻をみつ...
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お別れの電話
「もうお会いすることもないでしょうが」と、涙声でかかってきたあなたからの電話。 美しい写真を撮るあなたの展覧会に、私は3度行き、あなたはその都度丁寧に写真の説明をしてくれた。広場での太極拳の練習でも、やさしい笑顔とユーモアで、周りを明るく湧き立たせていた。シニアのファッショ...
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3月11日 12年後
3月11日 東日本大震災から十二年がたった。私はこの震災のことについては、日記に少し書くぐらいで、詩やエッセイという形では何も残してはいない。全然書く気がおきなかったのだ 私はあの日、海苔店でパートの仕事をしていた。テーブルにパートさん六人ほど座って...
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