正月まで

クリスマスが終わると、花屋の店先からポインセチアとリースが取り除かれ、代わりに正月用の切り花や鉢植えのミニ門松が並べられる。洋風から和風へ、この時期、町の変わり身は早い。街の雰囲気のままに、お祭り気分に染まっていける人はいい。酒、御馳走、カラオケ・・・少しぐらいはめをはずしても、あきらめ顔で許してもらえる。
若いころから、夜遅くまで遊び歩く習慣はなくて、やむにやまれぬお付き合い以外は、さっさと家に帰ってのんびりしていたい方だ。どんなにきらびやかな場所にいたとしても、私は夜を深くは楽しめない。ライトアップした東京タワーをじかに見てみたいとも思うが、わざわざ電車に乗って出かけようとは思わない。人間の傾向というものがあるのだろう。昼から夜へ。私の変わり身は早くない。
小さい自転車をこぐ子どもは、五百円玉をかごに放り込み、はやりもののおもちゃを買おうとしている。何によって満たされるか。それも日々変わっていくものだろう。年が明けたら、また別の人間になっているかもしれない。
本質的な傾向はそうは変わらなくても、私も今とは別の人間だった。夜中にどうしても人と会いたくなって、上着も着ずに走り出た。そんな馬鹿げた夜もあった。