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太極拳の大会に出場した

  • 5月2日
  • 読了時間: 4分

更新日:5月5日



 「東京国際武術節」という太極拳の大会に出場した。会場は代々木競技場第2体育館。巻貝のような独特な形の屋根を持つ建物で、内部はすり鉢状の階段席が表演の場をぐるりと円形に取り囲む形になっている。

 私は140人態勢での簡化24式太極拳と、今習っている陳式(趙堡混元太極拳)で出場した。

 まず24式太極拳だが、私としてはもう呆れるほど練習してきている種目なので、緊張も無く参加した。しかし大勢でやるとなると前のほうの人たちや周りの人たちと動きを揃えなくてはならない。いろいろと見渡しながら無難に合わせていったのだが、後半になって突然乱れた。高探馬(ガオタンマ)をやるべきところで前のほうの人たちがいきなり蹬脚(ドンジャオ)をやりはじめている。むむっ?と思いながら演じていたのだが、終わってから「何かおかしかったような? 」といぶかしい思いが残った。

 退場する段になって周りの人たちがざわついて、「なんか抜けたよね」と言っている。「やっぱりそうでしたよね」と私も話を合わせる。「まあ大勢でやるとこんなもんよ」と皆で言い合って笑った。

 あとで聞いたところによると、先頭の人が雲手(ユンショウ)を3回やらず2回で終わりにしてしまっていたことが原因だったそうだ。上のほうの座席で見ていた人には、エグザイルのように全体がずれてうねっているように見えていたらしい。

 アクシデントとも言えないハプニング、大きな大会だから皆相当レベルが高いに違いないと身構えていたが、案外ゆるいぞと思い、一気に力が抜けた。

 本番の趙堡混元太極拳の表演は、私としては、自分はそんなにひどい出来ではなかったと思う。大会3ヶ月前からけっこう公園でみっちり個人練習していたし、出られる教室は全部出たし、努力だけでいえば自分に100点をつけたいくらいだったから。

 ただ8人全員そろっての練習時間は少なかった。各自がそれぞれの到達地点に至っていたとしても、全員でしっかり合わせる時間は少なかった。審査員から見たらどこか揃っていない部分もあったに違いない。得点が伸びなかったとしたらその点だろう。

 純白の表演服を着たのも初めて。この白さにだけは気後れがした。ウエディングドレス並の白さ。あまりに白い。色黒の私が似合っているとも思われず、早く脱ぎたいなあと思っていた。

 お昼を挟んでのエキシビションでは、太極拳、剣、扇、棍などの各種分野の雄(女性も含めて)による華麗な演舞の披露もあった。ただただすごい。真似できない。感嘆するしかない。ここに至るまでどれだけ厳しい練習を積んだのだろうと、各選手の太極拳人生を思うと感慨深いものがあった。

 私にしてみればこのように大きな大会を観覧し、自ら出場したのは初めてのこと。今回思ったことは、私は結構緊張せずになんとなくやれてしまう人間なのかもしれないということだった。地元のサークル発表会でも、仲間が手をぶるぶるふるわせながら緊張MAXでやっているのを横目に、私は全然余裕かましていた。ふふ~ん、全然平気だもんねと思っていた。そんな傲慢なことを言っていられるのも、こと太極拳に関してだけ。このブログでだけこっそり言うのだから許して欲しい。

 自信の量はどれだけ練習したかに比例している。私は太極拳に関しては結構人より頑張っているほうではあると自負している。私はもう30年近く太極拳に関わり続けている。30年分の自信がなくてどうする。そうは言っても、30年もやっていてそんなものかと言われたら身も蓋もなく縮こまるしかないのだが。

 「東京国際武術節」にとりあえず出場は果たした。個人競技で高得点を出したというわけではないので、決して箔はつかないが、こうしてブログのネタになるぐらいにはいい経験にはなった。

 私が陳式ではまだまだ未熟であることを承知で、あえて出場を勧めてくださった教室の方々や先生に感謝している。出場を決めた日から、大会の日に向けて一日一日、日を数え、真剣に集中し練習に取り組んだ。それらの時間を、このうえなく尊いものと思う。







 
 
 

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