読了時間: 14分第2詩集 気配(大学1年の時の作品) 湖にひそむ 湖は空に向かって裸眼を開き 瞳の中に太陽を落とし込んでいた 年若い釣り人は自らを支点にして軽々と立つ 踏み込めば落ち葉が足元を湿らせていく 少年よ この日陰の岸から 君の垂らす釣り糸を静かに見入っていよう 君の規則正しい脈拍と...