第22詩集 木の属性
風
揺れている洗濯物
熱い手を水の中へ
今 通り過ぎた人は
喜びと悩みと疲れを同時に抱え
どちらかといえば
薄紫の花のよう
何かを始めよう
澱む水の中にぼうふら
風はいい具合には吹いてくれず
悲しみに目が回る日は
風の動きをまねて
白い大きな鳥の絵を
空いっぱいに描きなぐってやろう
言葉を
風穴のような言葉を探している
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澄んでいく
大雨が降ったあとの川は
泥の色のままに押し寄せ
あとからあとから溢れ
魚たちはしばらくは盲目となり
手探りで川岸を探すだろう
倒された雑草はゆるやかに
片肘から起き上がろうとしている
水鳥は水面をみつめる
どの流れに身をすべらせようかと
濁りの中に紛れて一筋の透明
何もかもを先に行かせて
微笑んで遠く見送り続けて
いつか遅れながらも川は澄んでいく
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木の属性
学校に行かない君は
けれど
草花をこまやかに手入れする術に長けている
静かに土を掘り返し
君は何かの種をまく
透明な殻の中で
少しずつ身動ぎしながら
細い手足が生成されはじめる
君の手はか弱い種子を
あたたかく守る力を持っている
花の鉢をきれいに並べ替え
傷んだ花びらを取り去って身軽にする
君はこの地の上に点々と
何かきれいで静かなものを根付かせてきた
ずっと以前から気づいていた
君は木の属性を持つ子どもだった
その場限りの花を咲かせるのではなく
歳月をかけて充実する木のように
かぐわしい朝の緑の匂い
君は水を受け 光を受け
髪に花飾りもつけずに
やがて森の呼吸を始めるだろう
花を育て 手入れする
これはそのための身支度なのかもしれない
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遠い日の夕暮れに
逃げ続けていたいものがある
目をそらしていたい思いがある
ひとかけらでさえ耳に入れたくない言葉もある
笑って言い逃れのできないほど
凍りつく瞬間がある
だれとも共有できない孤独がある
一歩離れただけで
小さな時差や誤差は生じている
ならば十歩近づいて
じっくりと語り合おう
何の苦痛もなく深く眠れる夜は
人の顔も声も浮かばず
熱を帯びて悩む夜は
群衆の夢をみる
カーテンを引きはしない
戸口を閉ざしたりはしない
覆いをかけたりはしない
それでも封じられなかった思いは
十歩しりぞいて
遠い日の夕暮れに捨てにいこう
愛してほしいとだけ願う子どもが
あちらこちらで泣いている
諦めてしまうまで
夕暮れの中で泣いている
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辞書
本棚の中の辞書が一冊足りない
それは君が借りていった英語の辞書だ
学校に行っていたころは触りもしなかった辞書を
君は今 何かを調べるためにめくっている
不思議なものだ
必要はある日突然やってくる
ある日突然 私のもとに
君が生まれてきたように
君は何かの単語の意味を知る
知ってひそかに満足する
それが何の役に立とうと立つまいと
今 君にはそれが必要だった
あの時 君にとって
プーさんのぬいぐるみが必要だったように
学校を離れることが必要だったように
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桜
古びた青い細胞よ
変われ 新しく
すべての花びらを
脱ぎ棄てていく桜のように
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体育祭 Ⅰ
道のどれくらいを
もう歩いてきてしまったのかは分からない
けれどまた新しい緑が木々の枝々に重くかさなり
どこかで大口を開けた子雀が羽を震わせて
命を呼び込もうとしている
小さな子どもが青い梅の実を転がす
転がりゆく先のグラウンドで
水色のはちまきをした君は
白い体操着姿で楕円の上を走っている
走っている君にはたぶん
まわりの景色は鋭い線のように
横に跳ね飛んで見えているのだろう
私たちは明日に向かって
何を運んでいくのだろう
冷たい風が丘の上の方を吹き過ぎ
黄色い旗 緑の旗 青い旗
白い旗 赤い旗
順位にたどりついたその後には
また砂の一粒一粒のきらめきが見えてくる
劇的に抜いていくことの美しさ
加速していく方向に称賛があると
人は何故信じてしまうのだろう
重々しく揺れるこの緑の木が
かつて華やかな桜を身にまとっていたことを
人は一か月もたたないうちに
すっかり忘れてしまうというのに
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体育祭 Ⅱ
ひとつの何でもない風景に
不意に涙があふれてくる
自分でもわけがわからないままに
涙を止められない
大きな声援に呑まれて
私はフェンスのこちら側に立っている
当たり前に普通な
体育祭の賑わいの中で
私はカメラを構えながら
校庭のあちこちを君を探して歩く
同じころ 同じ季節
太鼓やピストルの音
軽快な曲 生徒たちのアナウンス
同じころ 同じ季節
いつも拗ねて
どうでもいいと思っていたはずの景色を
私は貪るようにみつめている
そこにいるだけでいい
君がそこにいるだけでいい
世界の輪の中にいて
当たり前のように動いている
ただそれだけで
不覚にも涙がにじんでくるのだ
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歩いていく
前を歩いてください
わたしは後を行くから
あなたが思った通りの道を
あなたのぺースで歩いてください
そして
あなたが心惹かれる物のひとつひとつを
わたしに見せてください
次はわたしが前を行きます
あなたは後をついてきてください
わたしが思った通りの道を
わたしのペースで歩きます
わたしが心惹かれる物のひとつひとつを
あなたにも見てほしいから
すべて同じ道を歩くことはできないし
足並みをいつもそろえていることはできない
だから時々は後になり先になり
一緒の空を見ませんか
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禁句
「頑張って」という言葉を
気安く言いはしないし
言ってほしくもない
それと同じように
「もうだめだ」という言葉も
気安く言いはしないし
言ってほしくもない
ぎりぎりまで言わないで
わかっているから
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ネコの仕業
さあ くつろごうと思って
お菓子を片手に
取り込んだ布団のそばにいき
今まさにダイビングといったときに
十五センチはあろうかと思われるドブネズミの死骸が
布団の上にのっている
さあ どうする
めったに掃除をしない机の下の暗がりに
鉛筆が転がっていったので
もぐりこんで取ろうとしたら
いつの物だかわからない雀の死骸が
粉っぽい羽根を散乱させて
原形もなく腐り溶けている
さあ どうする
そしてキミが
ぶっといイモムシをくわえて
嬉しげに歩いているのを見てしまう
さあ どうする
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新しい生活
狭い玄関と急な階段
たたまれた白いワイシャツと
春色の淡いスカーフ
それらはあなたたちの新しい生活を
ひそやかに物語っていた
あなたは二人掛けの小さなテーブルで
アップルパイを一切れわたしに切り分けてくれた
「結婚はまだ でも いつかは…」
何もかも未定で不確かな世代にいて
わたしたちは美しい青春と言われることが苦痛だった
小さな台所
片隅の机
大きく流れていく時間を
とどめればいいのか 速めればいいのか
うつむいていたあなたに
わたしはあの時
今のあなたの幸せを
伝えてあげることができればよかった
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一羽の雀
一羽の雀が
水たまりの泥水で水浴びをしている
体温のない羽根に
泥の水玉が転がる
さっき東の森の奥に行ってきた
やがて咲く木の甘い蕾を
おなかいっぱい食べて来た
雨は明日まで降りやまない
ひんやりと首筋に沁みてくる
泥水を浴び 泥水を跳ね返す
ちっとも汚れていないのに
泥だらけの子どものように
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リスの絵柄のトイレマット
洗濯機の中を
リスが
目を見開いたまま
回っている
上から覗くわたしと
何度も目が合ってしまう
申し訳ないが
何もしてあげられない
きれいになるまで
回り続けていて
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青に染まる
早朝の部活
少年は教室の隅で
私の目を気にしながら着替えていた
私は黒板一杯に黄色いチョークで
覚えたての中也を書きなぐっていた
二人きりであることを
まるで気にもとめていないという風に
校庭からボールを追いかけ蹴飛ばす音が聞こえてくる
群れの中から一人
一人を選び出さなくてはならない
巻き毛を揺らしながら
ゴール前で食いつくような目をしている小柄な少年を
日本は今日
叫びながら青一色に染まっていた
ひた走る青年達は
サバンナの風を血液の中に入れ
狩りの鼓動を筋肉に響きわたらせていた
あの時の少年
あの時の少女
もうどこにもないあの時のサッカーボールは
どんな痛み またはどんな歓喜を感じていただろう
少年の腕の中で
今日 ひとつのゴール
きっと彼もいまどこかで叫んでいる
日本中の声に混じって
ゴール前で膝まづいていたかつての少年は
吼えかかるようにして叫んでいる
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理科の教科書
イオンは固体や液体ばかりではなく気体にもある。ろうそくに火をつけておいて高い電圧をかけると炎は一極に引かれる。気体にも正電気をもったイオンがある。この大気の中にも正の電気をもったイオンが。今私はイオンを吸っているのか。この湿った六月の空気の中にも甘いイオンが。
高い電圧をかけると一極に引かれるイオンができることや真空放電の時に陰極線が発生することを考えると原子の中にも電子はあるに違いない。一極に引かれるイオン、真空放電の時の陰極線の発生により原子の中にも電子が。電子とは。そんな粒はどこにも見えはしないのに。ものの周りにくっついている電子。マイナスの電気を帯びた電子。きっと黄色い。触るとチクチクする。
しかし原子もまたそれから構成される物質も電気的中性であるから電子が負電気をもっているならほかの部分は正電気をもっているといわなければならない。電子が負電気ならほかの部分は正電気を帯びている。何故? どうしてこうもバランスをとろうとしてしまうのか。負だけで構成されているような物質または人間の存在もあろうに。その逆もまた。さしずめ私はどちらか。最初から中性そのものである物質の存在は?
原子から離れてしまう電子の数は一個とは限らない。原子の種類によっては何個もの電子が含まれている。電子は原子の種類によって数が違う。原子は原子核と電子からできている。電子の数は原子の種類によって決まっている。水素原子は電子を一個もっていてナトリウムは十一もっている。もっと電子をもちたい。くすぐったいほどの。
電子は原子核の周りをまわっている。原子核は正電気をもっており、しかもその電気の量は電子の負電気を打ち消すだけある。台風が迫ってきている。その巻き上げる土埃の中にも電子と原子核が。紫陽花の花びらの一片の中にも電子と原子核が。一体いくつずつ。私の体の中には一体いくつずつの電子と原子核が。こころを構成する電子と原子核。たぶん中性ではありようがなく。
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なめくじがいっぱい
なめくじがいっぱいだ
ほら 今のはいもむし
あなたの頭の中に
口の中に
一言しゃべるたびに
ポロポロこぼれてくる
わたしは神妙にうなづきながら
じっと見ている
次の一言は何だろうと
わくわくしながら待っている
げじげじか ゴキブリか
夜盗虫か
できれば
線虫類は出さないでね
わたしはきっと
あなたの口を
縫い付けてしまう
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お葬式
喪服の人たちが
部屋中にあふれていた
黒い靴下で
うつむきがちに
黙ってじわじわと廊下を歩いていく
その異様さに
幼い者たちはかえって心躍り
息弾ませ走るのだ
投げ込まれはじけ転がる
真っ白な真珠玉のように
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七夕
向かいの家のベランダに
笹の枝につるされた七夕の飾りが
風に吹かれてひらひらと動いている
子どもの手が選んだ
輪つなぎの色の並び
長く どこまでも
あきれるほど長く
昨日 通り雨が
紙の鎖をほんの少し重くした
しがみついた羽虫の薄い爪で
擦り傷のような裂け目が入った
笹の葉はかさかさと鳴っている
笑い上戸のおさなごがここにいますというように
短冊はふわふわと揺れている
ありったけの願いがここにというように
すべての色に満ちた七夕の飾り
まだ欲張りでもかまわない
夜の星が読み分けて
そのいくつかはきっと叶えられる
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ラグリマ
神の前に立ってさえ
私は間違っていない
何も悪くないと
言ってしまいそうな自分がいて
音叉が震え
震えをうつしながらも
私は決して悲しいとは言わない
ギターの弦はさびてしまった
指先のとまどいだけは
隠すこともできずに
私はひとりラグリマを練習する
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青い空
眠っている猫は
ゆでたとうもろこしの匂いがするよ
うずくまっている猫はイモムシに似ている
虫の目は固くてつるつるしているね
虫はみんな呼吸をしているの?
五感を使って発見していたのに
だんだん誰もそれを口にしなくなる
悲しい時に思い浮かべるのは
数学の公式ではない
理科の法則でもない
国語の文法でもない
落下傘花火はどこに落ちたか
おにぎりを食べた野良犬はどこに行ったか
貝殻の宝箱には何が入っていたか
いつもどこかにあった青空
いつも光っていた黒い土
汗と泥と傷と日焼けと虫捕り網
背が伸びて
大人びたことを考えはじめたとしても
心だけは
子どものままでよかったのに
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いなくなってしまったすべての愛しい飼い猫のために
誰もが言う
どこかで誰か優しい飼い主をみつけ
きっと幸せに暮らしているだろうと
きっとこの場所に少し飽きて
別の世界を見にいきたくなったのだと
きっといつかひょっこり帰ってくる
だからエサ入れもきれいに洗ってしまってあると
そのくせ思っている
もう絶対に帰ってこないだろうとも
今日は特別に暑い日だ
わたしの黒い猫は
こんなときは
一番涼しい廊下の隅で
足先を壁に押し付けて
横向きに眠っていた
夕方 涼しくなるまでそのあたりに転がっていた
小さな真っ黒な顔
抱かれるのがきらいだった猫
街で時折見かけるよその黒い猫は
首の太さが違う
尻尾の長さが違う
肩の細さが違う
黒の黒さが違う
いつもいつも探しているのに
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羽化
やっと思い切って
殻から抜けたばかりだった
外はまだぼんやりとぬるい空気だった
薄い湿った羽を
震えながらそっと肩から垂らしていく
白い樹液が体を潤して
痺れるように潤して
今 地中の記憶も消え
組み込まれていた鳥の記憶が浮かびあがる
だれも近寄ってはいけない
子どもの指でつついてはいけない
息をかけてはいけない
痛みが終わるまで
遠くの夜空に雷が迫っている
真夜中の梨畑に虫のため息
急がなくては
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教える
「ピアノや勉強やいろいろなことを
なんでも教えられる母親になりたい」
そう卒業文集に書いたあなたは
願い通りのやさしい母親なれただろうか
私は迂闊なことに
どんな母親になりたいかなど
思ってみたこともなかった
子どもは知識を受け継ぐことを拒んで
知識では答えの出ない問いに一人悩み続ける
私はそのまわりを
なす術もなくうろうろするばかりだ
教え続けたかった
ピアノや勉強やいろいろな日常のことであれば
花や鳥や星の名前
楽しい美しい滑稽な物語など
けれどそんなものが
今の君に一体何の役に立つというのだろう?
せめていつも通り明るくおはようと言い
テーブルの上を整える
小さなほころびを大きく塗りつぶす
私にはそんなことができるばかりだ
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母親の気持ち
大学の同級生だった彼女
彼女は本当に『地獄の季節』が好きだったのだろうか
いつも分厚い洋書を抱えて歩いていた
最後に学食で会った時もやはり彼女は本を胸に抱き
「これから読書会に行くの」と言い
私は「すごいね いい本があったら教えてね」と言いながら
うどんをすすっていた
同じ沿線に下宿していたある青年は
サローヤンのような小説を試みていたが
小説らしいものは何も完成させることができなかった
電車の中の彼はいつも厳しい目をしていた
仲間たちと作った同人誌は三号で終わってしまったと聞いた
仲間たちの手許にはきっと捨てがたく三冊の同人誌が残っている
英文科の専攻で一緒だった彼女は
父親と同じ英語の高校教師になって
秋田に帰っていった
誰よりも父親を憎んでいたのに
一度東京で会った時
「授業をしていると後ろから上履きが飛んでくるの」と
寂しげに笑った
今 彼女の 彼の
あの時の母親に近い年齢になって
自分の子どもに死なれるとはどんなことなのかを考える
深く考える
三人の母親たちが流し続けた涙について思う
二十歳の時には決して分からなかった母親の気持ちを考える
風に翻る白樺の葉っぱ
入道雲を包む青い空
まだ私の子どもたちは私の目の前で走りながら笑っている
水を跳ね上げながら笑っている
思い通りにならない壊れたスイッチ
閉じたドアを小さく叩きながら
何もかも受け取る準備をして私はここにいる
いくつもの母親の気持ちになって
笑っている子どもたちを眺めている
いくつもの感情をひとつの微笑みにして
ここに立っている
彼女の 彼の
二十年も前に消えた笑顔を思い浮かべながら
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理想の子どもたち
ある物語の中
作られたイメージの中に
美しく利発な最高の子どもたちは住んでいて
その子どもたちはきっと絶対に
トイレにもいかず
汚く泣きわめいたりもしない
上手にピアノを弾き
難しい本を読み
仲間たちとスポーツに興じ
いつも利口そうに微笑んでいる
決して悩まない
何一つ苦しまない
愚かな失敗をしない
思いやり深く
冒険心に富み
いつも正々堂々としている
親を敬い愛し
礼儀正しい
どこにいるというのだろうそんな子どもが
ある物語の中
作られたイメージの中だけにしか住めない
美しく利口な最高の子どもたち
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欲しかった
えらのない魚がいたかもしれない
ひれのない魚がいたかもしれない
足が欲しかった きっと
首の短いキリンがいたかもしれない
太ったキリンがいたかもしれない
叫ぶ声が欲しかった きっと
尻尾を振らない犬がいたかもしれない
牙のない犬がいたかもしれない
繊細な指が欲しかった きっと
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自転車屋の犬
信号のある角のところの自転車屋で飼っている犬は
やや長毛の色の抜けた茶色の雑種で
柴犬よりも一回り大きい中型犬である
その犬はかなり老犬で
ほとんど歩けもしないでいつも寝そべっている
自転車屋の店先でぼんやり日に当たりながら
汚れた毛布の上で静かに時を過ごしている
あちこちの痛み
息の苦しさなど
何も見えなくて
嗅覚だけで自転車の油の匂いを嗅いでいる
油の匂いの手にそっと撫でられて
やっと次の呼吸を思い出している
最後までそこにいる犬
もうじきいなくなってしまう犬
いつも自転車屋にいた犬
街角で皆にかわいがられていた犬
必ず思い出すだろう
いつもそこにいた犬
自転車屋の犬
やさしくなでてあげたかった犬